第81回国連総会ハイレベルウィーク。各国の要人が気候変動についてどんな演説をしたのか?について調査すると、各国による立場の違いと日本語による情報の受け取りづらさという課題が見えた。

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この記事でわかること

  • 私が国連総会に注目しはじめた理由
  • 第81回国連総会のハイレベルウィークで気候変動についてどの国がどんな演説を行ったのかの調査結果
  • 国連総会以外に国際的な会議やイベントの開催場所や日程

なぜ第81回国連総会にフォーカスを当てたのか

私はここ何年かの豪雨災害により、直接的な被災がないにも関わらず雨や風が少し強くなると恐怖を感じるようになりました。雨が降り始めると雨雲レーダーを見るクセがついてしまいました。気候変動により災害級の悪天候になる頻度が上がっていますし、これから悪化することもおおむね決定しています。ですが私はそんな地球で生きていくのは絶対に嫌です。

豪雨災害を今より増やさないためには温室効果ガスの削減は必須要件です。ひとりひとりが同じ方向を向いて動くことも重要ですが、「そもそも世界全体ではどのような認識を持ち、取り組んでいるのか?」に私が真剣に注目したことがありませんでした。「気候変動を止めたいなら世界の動きをまず知ろう」と思い、ニュースで2026年9月開催の第81回国連総会について調べることしました。

そもそも国連総会とはなんだろう

「国連総会ってなにをしてるの?」と問われたら具体的に答えられる自信がありません。成人してから20年くらい経つのに自分の言葉で説明できないくらい、気にしなくても生活できていたということです。もちろん学校で教わりますしニュースは見ていますが主体的に理解しようと思ったことがありませんでした。

外務省のwebサイトから引用します。

国連総会は、すべての加盟国によって構成される国連の主要な審議機関です。
 総会は、国連憲章の範囲内にある問題、又は国連憲章に規定する機関の権限及び任務に関する問題について討議し、安全保障理事会が実際に審議中である場合を除き、加盟国若しくは安全保障理事会、またはこの両者に対して勧告することができます。各国が1票を持ち、表決は国際の平和と安全の維持に関する勧告、新加盟国の承認、予算問題など重要問題には出席しかつ投票する構成国の3分の2の票が必要ですが、その他の問題は出席しかつ投票する構成国の単純多数決により採択されます。

国連総会|外務省

  • 国連憲章の範囲内にある問題を取り扱う
  • 安全保障について討議や勧告ができる
  • 表決のために各国が1票を持つ

まとめるとこんな感じですね。国連憲章のことまで掘り下げようとすると一生記事が完成しないので、関心のある方は読んでみてください。「国連のここが知りたい」という資料もありました。参考にしてみてください。

気候変動については「ハイレベルウィーク」で話し合われた

国連総会には「一般演説」と「ハイレベルウィーク」という二つの枠組みがあるようです。他の枠組みもあるかもしれません。気候変動については「ハイレベルウィーク」で話し合われたようなので、今回の記事は「ハイレベルウィーク」に焦点を絞っています。

要人の演説概要

第81回国連総会のハイレベルウィークに出席した各国の要人の演説をまとめました。南国の諸島の国々の切迫した状況は以前からニュースで見ていたものの、こうしてまとめてみると国によって置かれた立場に違いがあることがわかります。

※日本語メディアの範囲内での調査、かつ気候変動に言及のなかった(と判断した)国は一覧に含んでいません。

国・組織名人物名演説の概要
日本高市早苗首相ネット・ゼロ、AZEC(アジア・ゼロエミッション共同体)に向けて様々な取り組みを行い、気候変動と経済成長を両立させる。
ネパールシャハ首相温室効果ガス排出量が0.1%の国で深刻な被害を受けている。気候変動は人災だ。
トルコエルドアン大統領気候変動への行動計画は資金や技術の差が大きい。ネパールの土石流による切迫した状況に言及。
ムラト・クルム議長(環境都市気候変動相 )既存の公約の実効性に重点を置く。
エチオピアタイエ・アスケセラシエ大統領COP32をエチオピアで開催。再生可能エネルギーへの言及。
ブラジルルラ大統領エネルギー転換に重要なレアアースを保持しているが、国内に技術発展がなければ不平等が是正されない。
国連グテレス事務総長パリ協定の目標を守れそうにない。温暖化の悪化を防ぐために再生可能エネルギーの更なる復旧が必要。大手石油企業による利益を気候変動への対処として支払わなければならない。責任を問うために活動する人は正しい側に立っている。
オーストラリアアルバニージー首相ツバルなどの島国の存在危機が温暖化によって脅かされている。
EUフォンデアライエン欧州委員長対策を進めないことによる温暖化の悪化を懸念。
ウズベキスタンサイダ・ミルジヨエワ大統領府長官アラル海が干上がっているのは自然災害ではない。しかし悲劇の象徴にするのではなく節水・再生可能エネルギーの割合を増やすなど被害の拡大を防ぐ。
タンザニアデオグラティウス・ンデジェンビ副大統領温室効果ガスを多く排出する国が資金面や計画の障害になっている。2034年までにクリーンエネルギーを推進するため、資金面の援助を訴える。
シエラレオネビオ大統領脱炭素のために必要な鉱物が採取できる国に還元されないことへの言及。過去の様々な産業と同じで国家間の格差が是正されない。温室効果ガスを多く排出したひとほど気候変動の影響が少なく、排出の少ない人は現在故郷を奪われている。
韓国李在明大統領脱炭素への転換を産業の成長へ
ベトナムトー・ラム共産党書記長兼国家主席気候変動による被害の補填や安全な避難施設を増やすための資金提供を求める。
フランスエマニュエル・マクロン大統領気候変動に取り組むためにグローバルサウスとの隔たりに対処する。
政府高官級の会合–海面上昇で国家が水没しても存続できる取り決め。
81カ国全ての演説もみれます。PDFや音声のみで、英語やその多言語など対応状況は国によって異なります。
General Debate General Assembly

次に注目すべき国際的な会合・イベントなど

今後の世界の動きにも注目したいと思います。第81回国連総会以外で気候変動のために行われる国際的な会合などを一覧にまとめました。様々な情報があり調査が行き届いていません。わかりしだい随時追記します。

行事名開催地 日程
Pre-COP31(COP前会合)フィジー2026年10月
国連気候変動枠組条約第31回締約国会議(COP31)トルコ共和国(アンタルヤ)2026年11月9日~11月20日
GREEN×EXPO 2027日本(横浜)2027年3月19日〜9月26日

国際的な会合については下記の記事で更に詳細な情報が得られます。また、気候変動について包括的な情報がまとまている貴重な記事です。

【随時更新】環境問題の2026年|環境危機時計とIPCC・COP17・COP31の動き、ブループラネット賞が示すもの

記事を書いてみて

日本語で得られる情報の少なさを痛感

それは「母語が日本語」だから。圧倒的な理由はこれだと思います。

国連総会は各国の要人が集まり様々なテーマについて議論する重要な役割を担っています。気候変動も重要な議題としてあがっていますが、日本の主要メディアでは大きく取り上げられていないように思いました。国連の公式サイト「Climate Summit 2026」では英語のみです。私はほとんど英語を読めないので、日本語しかわからない人に気候変動への情報を受け身でも流れてくる状況ではありません。日本の主要メディアで大きく取り上げていない=SNSのエコーチェンバーに乗ることもない。意識して主体的に知ろうとしなければ他の情報に埋もれてしまいます。気候変動は人類の将来がかかっていることなのに。

気候変動について主体的に強く訴えた国に偏りがあった

世界各地の戦争やそれに付随する石油危機は喫緊の課題であり、避けられない問題であることは間違いありませんが、しかし、2026年だけに課題を絞ったとしてもヨーロッパの熱波、世界各地の豪雨、ネパールの土石流などで実際に人が死んでいます。そういう重みが政治家には不足しているのではないでしょうか。

知識のない一般人にできること

おわりに、私が日々追加している気候変動についてのブックマークを紹介します。素人の私でもこれだけ見つけることができます。英語を読めて、もう少し専門的な知識があれば比較にならないほど気候変動による被害を把握できると思うと改めて恐ろしさを感じます。温室効果ガスを出して生活しているひとりとして、この先もちいさなことからでもいいのでできることをやっていきたいと思います。

出典

第81回国連総会における高市内閣総理大臣一般討論演説(2026年9月30日閲覧) 「ヒマラヤの津波」 大規模土石流は「世界への警告だ」 ネパール首相が国連総会で演説 気候変動対策の強化を訴え|FNNプライムオンライン(2026年9月30日閲覧) 気候対策の一律進展「非現実的」とトルコ大統領、資金・技術確保の不平等指摘 | ロイター(2026年9月30日閲覧) (22日配信記事) COP31、10分野で行動計画 既存公約の実行重視と開催国トルコ | ロイター(2026年9月30日閲覧) グテレス氏、気温上昇幅に危機感 パリ協定「超える方向」、国連 | 全国のニュース | 福井新聞ONLINE(2026年9月30日閲覧) 干上がるアラル海、アフガンを見捨てない理由 ウズベキスタンが国連で問う「人間の尊厳」 – 8bitnews(2026年10月5日閲覧) 国連総会 – 8bitnews(2026年10月5日閲覧) 水没しても国家は「存続」 海面上昇対策への連携に「国連宣言」 | 毎日新聞(2026年10月5日閲覧) 国連気候変動枠組条約第30回締約国会議閣僚級準備会合(プレCOP30)|外務省(2026年10月7日閲覧) 26年のCOP31はトルコ開催に 競合オーストラリアが譲歩も「交渉議長」に | ESGグローバルフォーキャスト(2026年10月7日閲覧) COP前会合の詳細を発表(太平洋諸島) – 国際機関 太平洋諸島センター(2026年10月7日閲覧) 81回国連総会が開会 「信頼回復と変革」テーマに:時事ドットコム(2026年10月7日閲覧) 国連総会|外務省(2026年10月7日閲覧)

更新履歴

  • 2026/10/23:「次に注目すべき国際的な会合・イベントなど」に加筆

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